松山予防歯科・歯周病専門外来は、虫歯予防・歯周病予防を専門とした松山市の歯科医院です。
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- 歯周病が引き起こす全身疾患と予防
最近、歯周病学会で「ペリオドンタルメディスン」というキーワードが話題となっているのですが、
この言葉をみなさんはご存知でしたでしょうか?
日本語では「歯周医学」という訳になります。
それに関連して突然ですが質問です。
こんな箇所が人間の身体にあるでしょうか?
おそらく「ありません」とお答えになる方が多いと思いますが。
意外かもしれませんが、その正体は「口」なのです。
自覚がないだけでほとんどの方の口腔内の歯肉溝内には歯周病菌の感染が持続的に起こっており、それが、糖尿病、肥満、狭心症・心筋梗塞、脳こうそく、動脈硬化、誤嚥性肺炎、早産、骨粗しょう症、免疫アレルギー疾患、関節リューマチなど多くの疾患の原因の一部であったり、相互に深く関連しているということが最近の「歯周医学」の研究の進歩により、裏付けられてきています。
裏付けが進む「歯周病」と「全身疾患」のメカニズム
最近の知見として大変興味深いのは、関節リューマチ発症のメカニズムについてです。
歯周病菌の中にポルフィノモナス ジンジバリス(以下PG菌)という細菌がいます。この細菌は関節が関節滑液中に侵入し関節リュウマチを起こすという研究者がいます。PG菌が出す酵素、タンパク変換酵素PADによりアルギニン残基をシトルリン残基に変換する。その結果自己免疫疾患が起き、自分の関節を攻撃しバンヌスができリュウマチになってゆくなどの報告があります。リュウマチ患者を調べると、PG菌の酵素であるPADをたくさん持っているそうです。このような説がほかの疾患と歯周病との間にもたくさんあり、国内外で研究論文もいろいろと出ています。
幸せな家庭生活を送っている人がある日突然、病気の宣告を受ける。
こんな悲劇を避けるためにできる限りリスクとなる歯周病を予防していくことが重要です。
歯周組織は、歯を支えるものです。歯肉や顎の骨の状態によって、全ての歯科治療は影響を受けます。
歯周組織の安定、すなわち歯周病治療なしに、最先端の治療も、審美歯科治療もありえないのです。
歯周病を予防する最良の手段は、正しい歯磨きと歯科医院での定期的なメンテナンスです。
来院されるペースは患者様によって違いますが、当院では3か月に一度の来院をお勧めしています。
なぜならば、一度細菌を取り除いても3か月経過すると、悪玉菌が沢山増殖し、再び歯周病が悪化を開始するからです。
毎日の歯磨きと医院での定期的なメンテナンスにより、歯周病を予防し、あなたの幸せな生活を根底から覆す恐ろしい病から身を守りましょう。
日本歯周病学会会誌平成26年9月号、北海道医療大学の日高らの報告によると92名の被験者において脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患の患者のうち重度の歯周病に罹患している人は36.4%であったのに対し歯周病でない人は3.33%しかいなかったそうです。
腎症や網膜症、神経障害などの細小血管合併症のうち重度の歯周病の人は81.8%に対し歯周病でない人は43.3%であったということでした。この最新のデーターからも、かなりの確率で歯周病と動脈硬化が関連していることが分かります。
当院においても狭心症の経験をもつ患者様の血液検査をしたところ全員の方からポルフィノモナスジンジバリスという歯周病菌が血液の中に入り込んでいることが分かり、当院の治療でばい菌を退治することができました。このように「歯周病を予防することで一人でも多くの方を大病から守りたい」という強い思いから「全身疾患予防コース」が生まれました。
当院独自の歯周病対策プログラムで「重大な全身疾患」からあなたの身体を未然に守りましょう。