虫歯予防のための歯磨き

虫歯予防の基本は、毎日の生活でおこなうセルフケアです。

セルフケアには

  • ・正しい歯磨き
  • ・歯質の強化
  • ・砂糖分の制限と食生活の見直し
という3つのポイントがあります。

正しい歯磨きの方法

虫歯予防と歯の強化のため知っておきましょう。

歯磨きは食後30分以内が効果的

細菌に栄養分を与えず、酸をつくらせないためには、食事をしたら30分以内に歯を磨くことが効果的です。

奥歯や、歯と歯の隙間、歯と歯茎の境目(歯周ポケット)も磨きましょう。

就寝前の歯磨きはていねいに

細菌がもっとも繁殖しやすい時間帯は睡眠中です。歯磨きをしないで寝ると、起床時には細菌が数十倍にも増えます。就寝前の歯磨きは少し時間をかけ、ていねいに磨くことを心がけましょう。

適切な歯磨きの仕方がわからない場合は、歯科医に相談して指導してもらいましょう。

歯質の強化について

虫歯予防には、フッ化物配合の歯磨き剤が適しています。フッ化物には、歯そのものを強くする効果もあるので、歯質が弱く虫歯になりやすい方にも適しています。歯の強化のためには継続して使用する必要があります。また、フッ化物には、細菌がエナメル質を溶かし始めた段階の初期虫歯を、健康な状態に再生する効果(再石灰化)や、細菌が酸をつくるのを抑制する効果もあります。

砂糖分の制限と食生活の見直しについて

虫歯予防には、食生活を見直し、細菌の栄養となる糖質、とくに砂糖分をとり過ぎないことが大切です。虫歯を予防する方法は、「甘いものを控える」「代替甘味料を使う」「こまめに歯磨きをする」などの方法を心がけましょう。食生活で重視したいもう1点は、よく噛んで食べることが重要です。

食べ物をよく噛むと、唾液の分泌量が増えます。唾液にふくまれる成分には、細菌によって溶かされた歯のエナメル質を再生(再石灰化)する働きがあります。ごく初期の虫歯なら、唾液の作用によって自然治癒するほどです。よく噛んでゆっくり食事することは、肥満を防ぎ、糖尿病の改善にもつながるので、毎日の食事でかならず心がけるようにしましょう。