人間ドックの場合は、体全体をチェックし病の早期発見に役立てるためのものですが、もし早期発見したとしてもその後、何が必要でしょうか?そうです。内科では薬を飲みます。しかし、これは一生続くかもしれません。また、外科ではどうでしょう。ガンであれば手術が必要です。運よく早期発見ならば命が助かります。遅ければ命も助かりません。つまり、ほとんどの場合、医科では予防というような対処療法なのです。

ところが歯科ドッグでは早期発見はもちろんですが、口腔からの全身疾患の予防が可能なのです。現在、知られているだけで、脳梗塞、心筋梗塞をはじめとする多くの成人病を予防することができます。

人間ドッグはもちろん、健康維持に必要不可欠ですが、同時に歯科ドッグも大変重要な定期検診の1つです。
歯に関する病気(むし歯・歯周病・噛み合わせ・顎関節症など)は、初期から中期にかけては全く症状が出ずに進行し、気がつかないうちに重度の症状となり、ひどくなると、歯そのものが立っていられなくなってしまいます。歯や歯周組織、顎関節は一度病気になればもう元には戻りません。

自分では気付けない歯周病などの歯の病気を、3ヶ月に1度のメンテナンスに加え、年に1度の歯科ドッグを受ける事によって、専門医がいち早く発見して治療する、というのが歯科ドッグの大きな目的のひとつです。
歯に関する病気を早期に発見するのはもちろん、歯の重要性や、歯の健康を考える。そのために必要なのが「歯科ドック」なのです。

歯科の病気は、今すぐ命にかかわることが少ないため、検査で結果を伝えられてもその後積極的な治療受診にまでは至らないことが多いのが現状です。

歯科に関する情報は非常に少ない状態にあり、歯が無くなったらどのような事が生じるかも、ご本人が体験して初めて認識し、歯を失ったことに対して絶望感に襲われるという結末がほとんどです。
こういったことにならないように、定期的に歯科ドッグを受けていただきたいのです。お口の検査資料を取り、現状を確認しながら、歯の重要性や最低限知っていただきたい歯の知識を学びつつ、専門家と一緒に一生変わらない、お口と全身の健康をあなたのものとする。これを可能にするのが「歯科ドック」なのです。